お知らせ

2014年2月アーカイブ

昨年末より徐々に冷え込んでまいりました。暦の上ではもう春だというのに寒い日が続きますが、皆様はおしっこのお加減はいかがですか?

冷え込みが厳しくなってまいりますと、日中・夜間に排尿回数が増加する方がいらっしゃいます。最近、テレビCMで「その症状、過活動膀胱ではないですか?」と宣伝しており、皆様方もお耳にされたことがあるかもしれません。しかし小生がさらに付け加えたいことは、「あなたのそのおしっこの症状は本当に過活動膀胱ですか?」です。
過活動膀胱の本態は、こらえきれない尿意を感じることであり頻尿症状ではありません。つまりおしっこが近いことだけでは過活動膀胱とは診断できないのです。
頻尿が生じる疾患はたくさんあり、それらをすべて否定する必要があるのです。このため、うかつに過活動膀胱と診断し治療を始めてしまいますと、症状が増悪するだけでなく腎細胞癌や前立腺癌・膀胱癌などの悪性疾患を見逃して治療開始時期を遅らせてしまう可能性や、時には腎不全に陥り血液透析が必要となってしまうこともあります。

おしっこに関することで気になって、外出を控えたり趣味を我慢したり生活の質が低下する可能性もあります。当院に受診される方の多くが受診するのが恥ずかしかったと申されますが、実際には多くの方が同様の悩みを持っていらっしゃることを聞かれホッとされております。また治療を開始し症状が改善されると本当に受診してよかったと感謝のお言葉を頂いております。

こうした排尿に関することは泌尿器科にご相談いただくことが最善であると思います。先に述べましたように「おしっこが近い」という症状の原因となる疾患は本当に多々ございます。受診された方にとって最善の治療を提供することが我々泌尿器科専門医の役目でございますので、楽しく日常生活を送るためにも泌尿器科専門医にご相談ください。