お知らせ

2014年3月アーカイブ

春色のなごやかな季節となりましたが、まだ肌寒いと感じる日もあるようです。

さてこうした気候が落ち着かない際になぜか尿管結石の患者様が増えてくるように感じます。

昔、小生が本当に駆け出しのころ、上司に「気圧の谷が来ると尿管結石がうずくんだよ」と言われました。その時にはそんなこともあるのかなぁ・・・と思っておりましたが、確かに気候が落ち着かない時期になると結石の痛みを訴えられる患者様の受診が増えるため、その言葉を本当のように思うようになりました。ただし天気図と結石患者さんの分布を調べたことはないので、確実性はありません(ジンクスのような感じです)。

一般的には結石すべてが痛みを生じると思われている方が多いようですが、主に痛くなるのは尿管結石であります。腎臓にじっとしている間は痛みを感じることは少ないのですが、これが腎臓と膀胱との通り道であります尿管にガシッとはまり込んでしまいますと強烈な痛みが生じます。患者さん自身は突然の痛みで何が起こったかわからないために半ばパニックに陥られる方もいらっしゃいます。とにかく痛みを取ってあげることが先決ですが、膀胱まで結石が落ちてしまうとあとは出てくることが多いので水分を取ってもらうことが排石するための一番の治療であります。

さてこの結石が内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)と深い関係があることをご存知でしょうか?それは尿路結石の患者さんが糖尿病・高血圧を併せ持っておられることが多く、またややふっくらされている方(要は肥満です)が多いこと、また逆にメタボリックシンドロームの重要な診断基準であるお腹周りの大きさ(腹囲・ウエストです)が増加するに伴い尿路結石の発症が増加することが、その原因であります。尿路結石はメタボリックシンドロームの一疾患であるといわれる先生もいらっしゃるようであります。

これをお読みの皆様はいかがでしょうか・・・?

おしっこに血が混じっているといわれた方はもちろん、結石の既往がありご自身の体重や血圧管理が気になる方、またメタボを自覚されていて結石が気になる方は、泌尿器科へ一度おしっこの検査にお越しいただきご相談ください。